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基礎英語長文問題精講

基礎英語長文問題精講 問題35 解説

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名著ですが解説が少ないという評判の「基礎英語長文問題精講」の解説を補足しています。本書の解説と別冊の解答・解説をよく読んだ上で、疑問点がある方は是非参考にしてください。

本文

2行目:beyond ~ yet

beyond anything yet experienced
【和訳】今まで経験されたいかなるものをも超える [未だかつて経験されたことのない]

肯定文なのに yet が使われていることを疑問に感じた人はいないでしょうか?これは、否定のニュアンスを含む beyond とセットで使われているためです。beyond ~ は「~を超える」と訳されることが多いですが、「~(し)ない」とも意訳することもでき、否定のニュアンスが含まれていることに注意してください。
【関連記事】基礎英語長文問題精講 問題26 解説

よって、和訳としてはちょっと工夫が必要で、
yet の「まだ」を活かすなら、「まだ~経験されたことのない」として beyond を意訳、
beyond の「~を超えて」を活かすなら、「今まで経験された~を超える」として yet を意訳
することになります。

15行目:indeed

Indeed, the environment has become an issue not only of worldwide interest but also of national security
【和訳】もっとはっきり言えば、環境は全世界が関心を抱く問題になっているばかりでなく、国の安全保障に関わる問題にもなっている

indeed具体化のディスコースマーカーで、「実際」ではなく、「もっとはっきり言えば」や「それどころか(むしろ)」などと訳すことをおすすめしています。
【関連記事】基礎英語長文問題精講 問題29 解説
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ここでは、前の文で「私たちの生存は地球の運命と結びついている」というちょっと抽象的な言い回しをしています。それをこの文以降で environment という本文のキーワードを挙げつつ、環境問題がいかに大きな問題かと話を具体化しているのです。尚、ここでの security は、「安全」よりも「安全保障」と訳すのがよいでしょう。大きな問題であることがより伝わります。ちなみに「日米安全保障条約」は英語では Japan-U.S. Security Treaty と言います。

30行目:resources

resource という単語は「資源」と訳されることが多いですが、ここでの「資源」は水や鉱物などの「天然資源」ではありません。英語の resource は非常に幅広い概念で、一言で言うと「何かをする上で元手となるもの」。この文脈では「資金」と「人材human resource)」でしょう。resource には他にも「力量」「機転」「援助」などさまざまな意味があります。

32行目:commit

This is possible only in we are willing to commit ourselves to an environmental defense program.
【和訳】これは、我々が環境防衛計画に全面的に加担しようとする気持ちを持っている場合にのみ可能なのである。

commit のイメージは「(強い気持ちを持って)する」で、和訳には工夫が必要です。詳しくは以下の記事を参照してください。
【関連記事】基礎英語長文問題精講 問題34 解説

本書の和訳では「全面的に加担する」としていますが、ここでは「(全)精力を傾ける」「最大限の努力をする」などと訳してもよいでしょう。

36行目-:内容把握

To do so, we must transform global politics, shifting our vision from short-term concerns to long-term goals, from conflict to cooperation.
【和訳】そうする[=生態系の調和を回復する]ためには、我々は世界の政治を変え、短期的関心から長期的目標へ、争いから協力へと視点を移さなくてはいけない。

普通に訳すことはできる文だと思いますが、環境問題は入試頻出のテーマですので、少し深い理解をしておきましょう。

short-term concern とは「目先の経済発展」、long-term goals とは「(時間がかかる)環境の改善」を意味しています

conflict とは「途上国と先進国の対立」のこと。先進国が「環境問題は地球全体で取り組む必要がある。途上国も協力してほしい」と主張しているのに対し、途上国は「今の環境問題は先進国のせい。自分たちは環境問題より経済発展を優先したい」と主張し、対立しています。

cooperation とは「途上国と先進国の協力」のこと。具体的には、先進国から途上国への環境問題対策のための技術協力資金援助を意味しています。

設問

問5

やや難問です。正解は選択肢2の In short要するに、手短に言えば)ですが、この文は、直前の文ではなく、この段落全体の要約になっているのが難しいポイントです。

まずこの文章の流れを整理すると、前の段落では、22~26行目で、先進国・途上国共に、成長の必要と環境保護の必要のバランスをとらなければならないということを述べています(ちなみに 22行目の balance と 24行目の reconciling は言い換えになっています)。つまり、現状は「バランスが崩れている」=「環境が壊れている」わけで、このくだりが伏線になっています。

そして次の段落(問5の段落)は、「我々は全精力を傾けて環境を守る努力をしないといけない」ということが論旨になっています。「環境を守ること」=「生態系のバランスをとること」と言えますね。それはさらに言い換えると「成長の必要と環境保護の必要のバランスをとる」ということでもあり、前の段落の伏線を回収しているとも言えます。

迷うのは選択肢3 の in the end(最後に、結局、ついに)ですが、環境を守るための方策として「環境保護プログラム(32行目)」「自分を生態系の一部として見ること(34-35行目)」があって、そして「最後に、生態系のバランスを取り戻さなくてはいけない」というのはちょっと違和感があります。例えば「(その結果)最後には、生態系のバランスを取り戻すことができるだろう(will be able to など)」というつながりだったらありえなくはないと思いますが。


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管理人

都内の某予備校で講師をしています。受験生の役に立つ情報をどんどん提供していきたいと考えていますので、「この文法が分からない」「こんなまとめが欲しい」など、ご意見・ご要望・ご質問等がありましたら、コメントを通じてお気軽にご連絡下さい。

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