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基礎英語長文問題精講

基礎英語長文問題精講 問題26 解説

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名著ですが解説が少ないという評判の「基礎英語長文問題精講」の解説を補足しています。本書の解説と別冊の解答・解説をよく読んだ上で、疑問点がある方は是非参考にしてください。

本文

1行目:spend time away from ~

Nowadays people spend more time away from their jobs than ever before.
【和訳(直訳)】今日、人々はこれまでより多くの時間を仕事から離れて使っている

away from ~ は「~から離れて」。spend time away from ~ で「~から離れて時間を過ごす」が直訳になりますが、本書ではこれを「時間を~以外のことに使う」と意訳しています。

4行目:内容把握

the fact [that people are living longer] has also increased the amount of time <spent (in non-work settings)>
【和訳(直訳)】人々が以前より長生きするようになっているという事実もまた、仕事以外の場で過ごされる時間の量を増やしている

内容的にちょっと分かりにくい表現です。文字通りには、「長生きする分、余暇の絶対時間が増えている」ということだと思いますが、おそらく「老人は仕事をしないので過ごす余暇が長い」ということも関係しているのでしょう。

17行目-:文構造

Leisure is now regarded (by an increasing number of people) as an important part of contemporary life.
【和訳】余暇は今や、ますます多くの人々によって、現代生活の重要な部分と見なされている。

be regarded as …(…と見なされている)の間に、by ~ が挿入されていることを見抜くこと。

20行目:in and of itself

本書の解説にもある通り、たしかに in itself と of itself を合わせた形ではあります。しかし、in itself の「それ自体」はよいとして、of itself の「ひとりでに」のほうがよく分かりません。この表現はあまり深く考えず、in and of itself でひとかたまりの「それ自体」という意味の慣用表現だと理解したほうがよいでしょう。

23行目:look beyond

more people are now looking beyond their jobs for satisfying life experiences
【和訳(直訳)】ますます多くの人が、今、人生経験を満足させることを求めて、仕事を超えたところを見ている
【和訳(意訳)】ますます多くの人が、今や、満足すべき人生経験を、仕事以外のところに求めている

普通に訳せる文かもしれませんが、仮にこの文が

more people are now looking (  ) their jobs for satisfying life experiences
1. at 2. to 3. on 4. beyond

という形で出題されていたら、ということを考えてみてください。この問題で自信を持って beyond を選ぶことができるでしょうか?長文の空所補充beyond を入れさせる問題はしばしば出題されますが、正答率の低い難問になります。

まず、beyond~を超えて」という前置詞には、裏に否定のニュアンスが隠れているということを覚えておいてください。例えば

His explanation was beyond my understanding.

と言ったら、「彼の説明は私の理解を超えていた」⇒「私は彼の説明を理解できなかった」ということになります。

look beyond A と言ったら、「A を超えて目を向ける」「A の先を見る」ということですが、これは「A 自体は見ない」ということになります。

more people are now looking (  ) their jobs for satisfying life experiences

そこでこの問題を考えてみましょう。この問題に対応するためには、正確な文脈把握が必要になります。この本文の趣旨は「最近の人は昔より余暇の時間が増えているが、仕事と余暇のバランスをとるのが難しい。もっと仕事から離れよう」ということですので、「仕事は見ない」ですよね。よって、look beyond を選びます。look at, look to, look on は、ニュアンスの違いこそあれ、どれも「仕事を見る」ことになってしまいます。

長文に出てきた beyond は、日頃から注意して読むようにしましょう。

27行目:not entirely

because the new idea has not entirely replaced the traditional one
【和訳】新しい考えが従来の考えに完全にとって代わったわけではない

not entirely部分否定だということを押さえておくこと。

32行目:内容把握

others eagerly pursue leisure activities that resemble work
【和訳】仕事に似た余暇活動に熱心に励む人もいる

仕事に似た余暇活動」とは分かりにくい表現です。おそらく、ここでは「仕事に役立つ趣味」くらいのことでしょう。考えられるのは、例えば、一般の会社員であれば、読書英会話、金融系の仕事ならなどは、「仕事に役立つ趣味」と言えるのではないでしょうか。

設問

問4

  • 選択肢1:本文は、1段落で現状の difficulties(9行目)についての問題提起をし、最終段落・最終文でその解決策についての提言をして締めくくっている。それがまさに main point で、この選択肢は、その最終文を言い換えたものと言える
  • 選択肢2:記述なし
  • 選択肢3:1段落で言及してはいるが、main point とは言えない
  • 選択肢4:「新しい考えの方がよい」は言い過ぎで、main point とも言えない


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  • この記事を書いた人

管理人

都内の某予備校で講師をしています。受験生の役に立つ情報をどんどん提供していきたいと考えていますので、「この文法が分からない」「こんなまとめが欲しい」など、ご意見・ご要望・ご質問等がありましたら、コメントを通じてお気軽にご連絡下さい。

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