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文法

前置詞 of の意味・使い方・イメージ

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前置詞は英語学習者にとって難しい文法事項ですが、その中でも of特に難しい前置詞です。難しい理由は、of の意味は多岐に渡り、「at は点」「on は接触」のような単純なイメージで説明できないということにあります。

そんな of ですが、実はその根本の意味(イメージ)は「分離」だったと言われています。of と言えば「~の」=「所有」というイメージが強いはずなので、このことは意外に感じる人が多いのではないでしょうか。実は、その「分離」から、長い時間をかけて「所有」の意味が生まれたのです。一見相反する「所有」と「分離」の意味が共存していることも、of が分かりにくい原因の一つと言えるかもしれません。

今回は、そんな of の数ある用法の主なものを、of の二大系統と言える「所有系」と「分離系」に分類してみました。このように分類することによって、見えてくることがあると思います。尚、of の用法の分類は辞書や参考書によってさまざまで、ここに記載している分類は私の個人的な見解であることをご了承ください。

所有系


「A of B」で、A(部分)を B(全体)が所有しているというのが基本的イメージです。しかし、その下位分類の中には、どちらが全体でどちらが部分か分かりにくいものもあります。ただいずれにしても、A と B の結びつきが強いという共通点があります。

所有・所属「~の」「~を持つ」

the leg of the table(そのテーブル脚)
the King of Spain(スペイン国王)
a friend of mine(私の友達一人)

of の用法で最も有名なのはこの「所有」でしょう。ただしこれにしても、「全体」から「部分」を抜き出してスポットを当てているという見方もでき、その意味ではこれも広い意味では「分離系」と言えるかもしれません。「所有系」の代表でありながら、最も「分離」を象徴しているというのは興味深いことです。特に a friend of mine などのいわゆる「二重所有格」については、個人的にはどちらかと言うと「分離系」に分類すべきと考えていて、後述の「分離系」⇒「部分・選択」の項目にも記載しています。

性質「~の性質を持つ」

a man of courage(勇気ある人)[=a courageous man]
a matter of importance(重要な事柄)[=an important matter]

of+抽象名詞」=「形容詞」という有名な文法事項です。これについては、「所有」であることは分かりやすいのですが、「部分」と「全体」が逆転し、A=全体B=部分 になっているのが面白いです。

出題パターン:

  • These kinds of books are (  ) little value.
    ① having ② of ③ with ④ without 解答を表示

関連「~について」

the new theory of evolution(進化についての新しい理論)
think of it(それについて考える)
We are short of water.(水が不足している)

about とほぼ同じ意味になる用法です。しばしば動詞形容詞とのセットで熟語的に使われます。あまり「所有」と結びつかないかもしれませんが、「~を頭の中で所有している」⇒「~が頭の中にある」⇒「~について」と考えれば、実はこれも「所有」で説明できます。この用法に関しては、部分・全体で説明することは難しいですが、強いて言えば、文の主語が「全体」、of 以下が「部分」となるでしょうか。

同格「~という…」「~する」

the great city of London(ロンドンという大きな都市)
an idea of improving products(製品を開発するという考え)
the job of fixing the roof(屋根を直す仕事)

ここまで見てきた用法は、A, B がそれぞれ部分を表したり全体を表したりしましたが、この用法はその部分と全体の割合が同等、つまり「同格」というその名の通り、「A=B」の関係が成り立ちます。特徴は、A=抽象B=具体 であるということと、「~という」と訳せるということです。

限定「~の」「~するための」

the University of Tokyo(東京大学)
a way of living abroad(海外に住む方法)
the cost of building a house(家を建てる費用)

この用法「限定」は、前項の「関連」や後述の「同格」との区別がなかなか微妙で、辞書や参考書によっては異なる分類がされているかもしれません。あくまで私の考えですが、「関連」との区別についてのポイントは「about で置き換えられるかどうか」で、上の例の場合、the University about ~ は絶対におかしいですし、the way about ~ や the cost about ~ は意味は分からなくはありませんが若干違和感があります。

「同格」との区別については、当然ながら「イコールであるかどうか」です。「東京≠大学」「方法≠海外に住むこと」「費用≠家を建てること」ですね。対照的に前項の「同格」の用例はイコールで結べますので、見比べてみてください。「名詞+of+doing」の形で ofの識別問題が出たときには要注意です!

目的格関係

the love of nature(自然への愛 ⇒ 自然を愛すること)
the statement of the facts(事実の陳述 ⇒ 事実を陳述すること)
the exploration of outer space(宇宙の探索 ⇒ 宇宙を探索すること)

A of B の A動詞から派生した名詞で、B が意味的にその目的語になっています。また、A の名詞が、他動詞の派生語であることであることに注目してください。

また、訳すときには(特に無生物主語構文では)、必要に応じて、ただ「~の…」と訳すのではなく「…すること」のように、目的格関係であることが伝わるように訳す工夫が必要です。

主格関係

the death of his father(彼の父の死 ⇒ 彼の父が死んだこと)
the rise of interest rates(金利の上昇 ⇒ 金利が上昇したこと)
the honesty of John(彼の正直さ ⇒ 彼が正直なこと)
It's kind of you to help me.(あなたが私を手伝ってくれたことは親切だ)

A of B の A動詞や形容詞から派生した名詞で、B が意味的にその主語になっています。また、A の名詞が動詞の派生語である場合、自動詞の派生語であることであることに注目してください。

また、訳すときには(特に無生物主語構文では)、必要に応じて、ただ「~の…」と訳すのではなく「…すること」のように、主格関係であることが伝わるように訳す工夫が必要です。

尚、最後の用例 It's kind of you to help me. は不定詞の意味上の主語を表しており、他の用例とは異質なのですが、あえてこの分類に入れました。この用法では you と help の間に SV関係があることがしばしばクローズアップされますが、同時に kind と you の間に CS関係が成り立つということも大事なポイントです(特に for との区別において)。

分離系

冒頭で触れたように、実はこちらが of の本来の用法で、「A of B」の A(部分)が B(全体)から分離したというのが基本的イメージです。ちなみに、おそらく of に「所有」と「分離」という相反する用法があるのはネイティブにとっても分かりにくかったのでしょう。この分離系の of から off(~から離れて)という単語が生まれました。またこの of は out offrom で置き換えられる場合もあります。

部分・選択「~の中の」「~のうちの」

He is the tallest of the three.(彼は三人の中で一番背が高い)
many of the students(生徒の多く)
a friend of mine(私の友達の一人)

まず分離系のトップバターとしてご紹介したいのが、この「部分・選択」です。この用法は、なんとなく「~の」とも訳せてしまう場合も多いので、「所有系」に近いイメージがするかもしれませんが、私は「分離系」で理解することをおすすめします。大きな理由は、明確に A=部分B=全体 で説明できるということです。上の用例はいずれも、「[全体]の中の」と考えることができることを確認してください。

この理解を深めるために、是非ご紹介したい問題があります。

(  ) more than a thousand pages.
① Each dictionaries have   ② Each dictionary have
③ Each of the dictionaries has ④ Each of the dictionary has

正解は ③ の Each of the dictionaries ~ ですが、これを ④ の Each of the dictionary ~ としてしまう生徒が後を絶ちません。生徒たちは「each は単数扱い」ということを一生懸命覚えるあまり(または has に気をとられて?)、dictionary も単数になると勘違いしてしまうようです。しかしこれも、以下のような図で考えれば一目瞭然です。

each部分)はもちろん単数ですが、それが選ばれる母体となる辞書(全体)は複数あるはずですね。複数なければ物を選ぶことできませんし、そもそも選ぶ必要もありません。このように、全体の中から一部を抜き出すイメージはまさに分離です。問題を解くテクニックとしては、~の中の」と訳せる of の後ろにある名詞は、加算名詞なら必ず複数形と覚えておくとよいでしょう。また、その名詞には the または所有格がつく特定された名詞、または代名詞であるということも重要です。

ここまで説明すると、a friend of mine の of も分離系であることが納得してもらえるのではないでしょうか。mine とは my friends のことで、「私の複数いる友達の中の一人」と考えることができます。

分離・はく奪「~から」「~がない」

He robbed me of my money.(彼は私から金を奪った)
free of duty(免税の)
independent of his parents(親から独立している)

さて、この用法は若干特殊なのですが、「分離系」の代表格なので上の方で説明せざるをえません。意味的に分離系であることは間違いないのですが、この用法では部分・全体の考え方が厄介です。上の用例の He robbed me of my money と free of duty では of の後ろにあるもの=B が部分になっています(independent of his parents は 原則通り B が全体)。

結論としては、このように部分・全体が特殊なパターンは頑張って覚えるしかありません。ただ、rob A of B については、rob という動詞の性質という観点で一応説明することはできます。rob はただ物を盗むのではなく、人をターゲットにして襲いかかってから物(部分)を強奪する「強盗」のイメージなので、人(全体)が目的語なのです(同様に rob A of B 型の deprive, clear, relieve, cure などの動詞も人や全体に焦点が当たっています)。これに対して steal の場合は、人はどうでもよくモノをかすめとるスリのイメージなので物が目的語になります。

考えてみると、所有系の代表格の一つ「性質」(a man of courage など)でも部分と全体が逆転してしまっていました。これも超頻出単語 of ならではの不規則な現象なのでしょう。

材料・構成要素「~で作られた」「~から成る」

The table is made of wood.(そのテーブルは木でできている)
a ring of pure gold(純金の指輪)
a house built of bricks(レンガ造りの家)

be made of/from の識別で有名な文法事項です。よく「見てわかる材料は of」などと説明されますが、これも「分離」と考えれば分かりやすいです。つまり The table is made of wood. であれば、以下のように 木を分離してテーブルを組み立てたイメージです。

他の用例でも、材料を分離して組み立てるイメージが感じられる思います。分離して組み立てたものは、見て材料が分かりますよね。これとは対照的に、分離があまり感じられない、固体・液体の変化を伴うようなものは from が使われます。尚、この用法の of は 代わりに out of が使われることもあります(The table is made out of wood.)。

原因・動機「~のため」「~で」

die of cancer(ガンで死ぬ)
act of one's own free will (自分の自由意思で行動する)

この用法も、of の後ろにあるもの(全体)から、何か別の物事(部分)が生まれて出てきたと考えれば、やはり分離系です。ただし、この用法は現代英語では from に取って代わられつつあるようです。私が中学・高校の頃は、die of 直接的原因、die of 間接的原因[遠因]などと覚えさせられたものでしたが、最近は入試問題でも見かけることがありません。

分量・種類[A of B]「A分量のB」「Aの種類のB」

a cup of coffee(1杯のコーヒー)
a box of nails(1箱の釘)
a new kind of pear(新しい種類の梨)

普通なら特に気にも留めないであろうこの用法も、分離で説明することができます。例えば a cup of coffee なら、カフェのコーヒーサーバーの中にあるたっぷりのコーヒーから、1カップをすくい取るイメージです。ただし、他の用法と異なり、前から訳すということに注意してください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回の内容はちょっとマニアックになったかもしれません。このページをご覧になっている方は、おそらく of について何かしらのの疑問があったと思いますが、少しでもその疑問解消のお役に立てたなら幸いです。

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管理人

都内の某予備校で講師をしています。受験生の役に立つ情報をどんどん提供していきたいと考えていますので、「この文法が分からない」「こんなまとめが欲しい」など、ご意見・ご要望・ご質問等がありましたら、コメントを通じてお気軽にご連絡下さい。

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