解答例「生徒は制服を着るべきか」
Should student wear school uniforms?
(生徒は制服を着るべきか)
なるべく易しい単語、表現を使って書いてみました。
制服賛成:理由2つバージョン
I think students should wear school uniforms.
First, school uniforms keep students focused on their studies, not their clothes. When all the students wear the same clothes, they are less concerned about their appearance. Therefore, they can concentrate more on their schoolwork.
In addition, school uniforms save time. When uniforms are mandatory, parents and students do not have to spend time choosing what to wear every morning. So they will get ready for school more easily. That will save their time a lot, and they can do more important things instead, such as having more sleep and having more time to eat breakfast.
So I would suggest that school uniforms should be mandatory at every school.
(118字)
【日本語訳】
私は、生徒は制服を着るべきだと思う。
第一に、制服があれば、生徒は服装ではなく勉強に専念することができる。全ての生徒が同じ服を着ていれば、生徒は見かけを気にすることは少なくなり、より学業に専念することができる。
さらに、制服は時間を節約してくれる。制服が義務であれば、親と生徒は毎朝着るものを選ぶのに時間をかける必要はなくなり、朝の支度をするのがより簡単になる。これによって大幅な時間の節約になり、他のより大切なこと、例えば睡眠や朝食により多くの時間を充てることができる。
よって、私は制服は全ての学校で義務化されるべきだと思う。
制服賛成:理由1つ(譲歩・打消)バージョン
I think students should wear school uniforms because they keep students focused on their studies.
Some may say that school uniforms restrict students’ freedom of expression. Of course, clothing is one of the common ways to express personality.
However, they can also express their personality in many ways, such as hairstyle and makeup. Clothing is one of many ways to express personality.
More importantly, we must remember that students’ top priority is studying. When all the students wear the same clothes, they are less concerned about their appearance. Therefore, they can concentrate more on their schoolwork.
So I would suggest that school uniforms should be mandatory at every school.
(114字)
【日本語訳】
私は、生徒は制服を着るべきだと思う。なぜなら、制服は生徒を勉強に集中させてくれるからだ。
中には、制服は生徒の表現の自由を制約すると言う人がいるかもしれない。たしかに、服装は個性を表現する一般的な方法である。
しかし、生徒は、自分の個性を髪型やメイクなど、他の多くの方法で表現することができる。服装は個性を表現する唯一の方法ではない。
何より、生徒の最優先事項は勉強だということを忘れてはならない。制服があれば、生徒は服装ではなく勉強に専念することができる。全ての生徒が同じ服を着ていれば、生徒は見かけを気にすることは少なくなり、より学業に専念することができる。
よって、私は制服は全ての学校で義務化されるべきだと思う。
制服反対:理由2つバージョン
I don’t think students should wear school uniforms.
First, school uniforms restrict students’ freedom of expression. As we all know, freedom of expression is one of the most fundamental human rights. Clothing is one of the important ways to express personality, and forcing students to wear specific clothing is a clear violation of freedom of expression.
In addition, school uniforms are dirty. Generally, people do not clean school uniforms so often because school uniforms are hard to wash and dry at home, and if they have them dry-cleaned, it will be costly. It’s uncomfortable to be surrounded by people wearing dirty clothes.
So I suggest that school uniforms should be banned at every school.
(116文字)
【日本語訳】
私は、生徒は制服を着るべきではないと思う。
第一に、制服は表現の自由を制限するからだ。誰もが知るように、表現の自由は人間の最も基本的な権利の一つである。服装は個性を表現する重要な方法であり、生徒に特定の服装を着るよう強制することは、明らかな表現の自由の侵害である。
さらに、制服は汚い。一般的に、我々は制服を頻繁には洗濯しない。なぜなら、家では洗ったり乾かしたりするのが難しく、クリーニングに出すと金がかかるからだ。汚い服を着た人に囲まれることは不快である。
よって、私は制服は全ての学校で禁止されるべきだと思う。
制服反対:理由1つ(譲歩・打消)バージョン
I don’t think students should wear school uniforms because school uniforms restrict students’ freedom of expression.
Some people may say that school uniforms keep students focused on their studies because they are less concerned about their appearance.
However, other than school uniforms, there are so many distractions for students that have a negative impact on their studies, such as smartphones and video games. I doubt school uniforms help students concentrate on their schoolwork.
More importantly, we must remember that freedom of expression is one of the most fundamental human rights. Forcing students to wear specific clothing is a clear violation of freedom of expression.
So I suggest that school uniforms should be banned at every school.
(115文字)
【日本語訳】
私は、生徒は制服を着るべきではないと思う。なぜなら、制服は表現の自由を制限するものだからだ。
中には、制服を着ていれば生徒は身かけを気にすることは少なくなり、勉強に集中できる、と言う人もいるかもしれない。
しかし、制服以外にも、生徒にとって勉強の妨げになるものはスマートフォンやビデオゲームなど他にたくさんある。私は、制服が生徒が学業に集中することを助けるものだとは思わない。
それよりも、我々は、表現の自由が人間の最も基本的な権利の一つだということを忘れてはならない。生徒に特定の服装を着るよう強制することは、明らかな表現の自由の侵害である。
よって、私は制服は全ての学校で禁止されるべきだと思う。
気をつけることもろもろ
その他、自由英作文を書く上での全般的な注意点を挙げておきます。
まず段落構成を日本語でメモする
考えた段落構成は、まず簡単な箇条書きの日本語でメモしてから始めましょう。いきなり英文を書き始めると、英文を書くことに集中するあまり、気が付くと構成がおかしくなっているということがあります。いったんおかしくなると、限られた時間で軌道修正するのは困難です。例えば、制服賛成の理由2つバージョンだったら、以下のようなものを書くとよいでしょう。理由だけでなくその肉付けも必ず書いておくようにしてください。
- 賛成
- 勉強に専念 ← 見かけ気にしない
- 時間節約 ← 着るものに悩まない
- 制服は義務化すべき
ありきたりなことを書けばよい
自由英作文の添削をしていると、鋭い論点を主張したはよいものの、うまく説明しきれずグダグダになってしまう人をよく見かけます。もちろん、その鋭い論点をきっちり説明できれば素晴らしいのですが、やはり難しいことを説明するのは難しいものです。大学入試の英作文では、あまり難しいことを述べようとせず、ありきたりなことを無難に述べることを心がけてください。
簡単な単語・表現を使う
皆さんは単語や熟語、構文を日々一生懸命勉強していることでしょう。自由英作文という表現の場で、それらを披露したくなる気持ちは分かりますが、あまり難しい凝った表現は使うべきではありません。というのも、覚えたばかりの単語や熟語はそのニュアンスや語法をよく理解しておらず、使っても文脈にそぐわない、または「英語ではそうは言わない」というようなことが起こるからです。語彙や言い回しは、ちょっと簡単すぎるかな?と思う中学レベルのものでちょうどよいので、自分が自信をもって使いこなせるものをチョイスするようにしてください。
子供に説明するつもりで言い換える
これもちょっと前項に通じる話です。例えば「そんなの朝飯前だ」という日本語をどう英語に訳したらよいでしょうか。さすがに That is before breakfast. と言ったらおかしいことは分かりますね。これは、シンプルに That is easy. でよいのです。訳しにくい日本語に出会ったときや訳したい単語が思い浮かばないときは、それを無理やり英語に訳そうとするのではなく、いったん簡単な日本語に変換してから英語に訳してください。コツは子供に説明するつもりになるということです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?「型」を決めておけば、自由英作文は格段に楽になります。今回紹介したことを参考にしながら、最初は時間をたっぷりかけて構いませんので、たくさん作文を書いて身の回りの先生に添削してもらってください。慣れは必要ですので、すぐにはうまく実践できないかもしれませんが、何度も書いているうちに必ずうまくなります。つたない表現でも構いません。英作文で一番大事なことは「伝える姿勢」です。是非自信を持って英文を書いてみてください。