問題
次の英文の( )に入れるのに最も適当なものを、1~4のうちから一つ選べ
"Do you know that Jean has got a new job?"
"No, she ( ) us nothing about it."
1. said 2. spoke 3. talked 4. told
[1996 センター試験]
解答・解説
正解 4(told)
"Do you know that Jean has got a new job?"
"No, she told us nothing about it."
「ジーンが新しい仕事見つけたって知ってる?」
「いや、僕たちにはそのことについて何も言わなかったよ」
say / speak / talk / tell の違いについては、いろいろな解説があります。例えば、「聞き手がいるのか、いないのか」「話す内容重視なのか、行為重視なのか」等です。もちろん、それはそれで正しい解説なので、深く知りたい人はそういった解説を熟読するのもよいでしょう。
しかし、入試の語法問題で手っ取り早く得点に結びつけるためには、動詞の語法に焦点を絞って覚えることをおすすめします。特に「to がいるのかいらないのか?」「自動詞か、他動詞か?」ということに注意してください。以下がこれら4つの動詞のまとめです。
- say【他動詞】:
say to [人] that ~(※目的語は that~)
例:He said to me that it was wrong. - speak ≒ talk【自動詞】:
speak/talk to [人](~)
例:He spoke/talked to me about his children. - tell【他動詞(SVO または SVOO)】:
tell [人](~)
例:He told me about his children.
最大のポイントは、say, speak, talk は to を必要としますが、tell は to 不要で、直接[人]と結びつくということです。実際、これら4つの動詞の違いとして入試で問われるのは、この to に関することがほとんどです。このことさえ知っていれば、この問題も解けてしまいますね。
"No, she (told) us nothing about it."
to 無しで目的語の us と結びつけることのできる動詞は、選択肢の中では told(tell) のみです。
speak と talk の違い
ところで、上のまとめでは、speak と talk は、語法的に同じなので、思い切って「ほぼ同じ(≒)」と見なしました。もちろん細かい違いはありますが、それについてはここではあえて解説しませんし、基本的にはあまり気にする必要はありません。
ただし、補足しておきたいのは、speak と talk が語法的に異なるケースです。上の例では、speak と talk のどちらを使っても意味は大して変わりませんが、以下の語法は、speak, talk それぞれで独自のものなので、これらについては十分注意してください。
- speak【他動詞】:
speak + [言語]([言語]を話す)
例:He speaks English very fluently. - talk【他動詞】:
talk [人] into doing(~するよう[人]を説得する)
例:We talked him into going home.
speak + [言語] は、いまさら感のある表現ですが、実は speak という動詞は、上の4つの動詞のまとめで説明した通り、基本的には自動詞なのです。中学で英語を習い始めるとすぐに speak English という表現を耳にするので、speak は他動詞というイメージが強い人もいると思いますが、speak + [言語] という他動詞用法は例外的だということを覚えておいてください。
talk [人] into doing については、persuade [人] to do とほぼ同じで、「~するよう[人]を説得する」という意味になります。こちらも、原則自動詞の talk の特別な他動詞用法です。
まとめ/暗記ポイント
確認問題
次の英文の( )に入れるのに最も適当なものを、1~4のうちから一つ選べ
I was ( ) by my father that I would not be allowed to go abroad by myself.
1. said 2. spoke 3. talked 4. told
解答を表示