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基礎英語長文問題精講

基礎英語長文問題精講 問題22 解説

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名著ですが解説が少ないという評判の「基礎英語長文問題精講」の解説を補足しています。本書の解説と別冊の解答・解説をよく読んだ上で、疑問点がある方は是非参考にしてください。

本文

1行目:文構造

The understanding <people have> <of other countries> is often very superficial.
【和訳】他の国々ついて人々が持つ理解は、しばしば表面的である。

本書でも解説されていますが、この文は <people have> と <of other countries> は、共に the understanding を修飾している構造になっています。

ここでの of は「~について」という about とほぼ同じ意味。また、understanding と of other countries の間には、V-O 関係があることを押さえてください(understand other countries)。

9行目:先行詞明示の those

Of course, there are those travelers <who sincerely attempt to meet and talk with people <who are native to the country <they are visiting>>>.
【和訳】もちろん、自分が訪れている国で生まれ育った人と会って話をしようと真面目に試みるそれらの旅行者はいるだろう。

本書の解説でも触れられている通り、この those を訳さないことに注意してください。those には、このように、関係詞節の先行詞について「先行詞であることを明示する」という働きがあります。これは、先行詞につく the と同じだと考えてください。この the も普通は訳しませんね。

今回の先行詞は travelers という複数名詞なので those が使われていますが、もし単数名詞なら that も使われます。that も the も名詞を限定するという意味では似たようなものなのです。

結論として「先行詞についている the, that, those は訳さない」と覚えておきましょう。

21-22行目:強調構文の省略

・・・; rather it is how that person thinks, feels and behaves.
【和訳】むしろ、その人がどのように考え、感じ、行動するか、である。

この文は、セミコロンの前の文同様、it is ~ which の強調構文で、behaves の後ろには、繰り返しを避けるため、直前の which determines a person's cultural identity が省略されています。本来の和訳は
「むしろ、ある人の文化的独自性を決めるのは、その人がどのように考え、感じ、行動するかである」となります。
また、that person は 21行目の a person を指しています。

相関構文

この文章は、全体を通して、譲歩構文等、相関的に使われる構文が目につくので、列挙しておきます。

  • Of course(9行目)~ but(12行目)…:譲歩構文
  • Certainly(13行目)~. However(20行目)…:譲歩構文
  • not(20行目)~ rather(21行目)…:not A but B の変形
  • may(26行目)~ but(27行目)…:譲歩構文
  • notsimply(28行目)~. ― also(29行目)…:not only A but also B の変形

相関構文は、内容把握にも速読にも役立ちますので、しっかり意識して読みましょう。

設問

問A

  • 選択肢1:real ではない。本文では 2行目で superficial と言っている
  • 選択肢2:most ではない。11行目で many others と言っているので、9行目の those travelers はその逆で少数派だと分かる
  • 選択肢3:erroneously が 17行目の falsely の言い換え。alike が pretty much ~ the same の言い換え
  • 選択肢4:ample ではない。本文では3行目で little と言っている
  • 選択肢5:does not require ではない。13-14行目で does require と言っている。強調の does に注意
  • 選択肢6:16-22行目の趣旨を裏返し的に言い換えている
  • 選択肢7:20-22行目の not A rather B を、設問では not A but B に言い換えているが、AとBが逆
  • 選択肢8:will serve the pupose ではない。28行目で not enough と言っている
  • 選択肢9:weave を 29行目の fit togetherと、overall picture を30行目の whole と、taken を30-31行目の looked at, interpreted とそれぞれ言い換えている


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  • この記事を書いた人

管理人

都内の某予備校で講師をしています。受験生の役に立つ情報をどんどん提供していきたいと考えていますので、「この文法が分からない」「こんなまとめが欲しい」など、ご意見・ご要望・ご質問等がありましたら、コメントを通じてお気軽にご連絡下さい。

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