名著ですが解説が少ないという評判の「基礎英語長文問題精講」の解説を補足しています。本書の解説と別冊の解答・解説をよく読んだ上で、疑問点がある方は是非参考にしてください。
本文
3行目:接続詞 ⇒ S + be の省略
Here the term ‘know’ is used in the strong sense, as when we speak of knowing a friend.
【和訳】ここで、’知る’という言葉は、例えば友達を知るという場合のように、強い意味で使われる。
as when の部分は、as (the term ‘know’ is used) when ~ の( )内の繰り返しを避けるための省略です。
8行目:what S be の訳し方
Children must be made aware [that [what they are or do] has great importance to the teacher], ~
【和訳】子供は、自分の存在や自分がすることが、教師にとって大きな重要性を持つのだということを気付かせられなければならない、~
what S be は、基本的に、be動詞の時制に応じて
- 現在形(is/am/are) ⇒「今のS」
- 過去形(was/were/used to be)⇒「過去のS」
と訳します。ここでは、「今の自分(自身)」を「自分の存在」と意訳しています。
ちなみに、一つ上の行の everything they are and do は、what they are or do の言い換えです。
11行目:this feeling of worth
A teacher gives each child this feeling of worth as she listens carefully to what the child says about his work, his feelings, reasons for doing things.
【和訳】教師は、子供が自分の勉強や自分の気持ちや物事をする理由などについて話すことに注意深く耳を傾けて、このような”大事な存在だ”という気持ちを一人一人の子供に与えることになる。
this feeling of worth は訳しにくい箇所の一つです。直訳すると「この価値の感覚」ですが、この文章の趣旨「子供を一人の人間として尊重しよう」という内容を踏まえ、「“君たちには価値があるんだよ”という気持ち」くらいに考えるとよいでしょう。
意味的には、10行目の acceptance and respect(受け入れられることと尊重されること)の言い換えとも考えられます。
13行目:show の自動詞
It shows (in the serious respect <given to [what the child says], (even when the adult thinks the child is mistaken)>).
【和訳】それ(そういう気持ち)は、たとえ大人がその子供の考えが間違っていると思うときでも、その子供に与えられる真剣な敬意の中に表れる。
まず、主語の It が指しているものは、11行目の this feeling of worth。
show というと「見せる、示す、表す」という他動詞という印象が強いと思いますが、自動詞の用法もあり「表れる、見える」と訳します。
ちなみに 15行目に It is seen in truly constructive criticism. という文がありますが、この is seen が言い換えになっています。
20行目:in a ~ fashion
If teachers and children are to work together at learning in a truly productive fashion ~
【和訳】教師と子供が、本当に生産的なやり方で学ぶために共同作業をしようとするなら、~
この fashion を「流行」と訳さないこと! in a ~ fashion という形で出てきた場合の fashion は way や manner と同義で、「~の方法[やり方、形]で」と訳します。
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