句と節とは?

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英文法の参考書には「〇〇」や「〇〇」という表現がよく出てきます。ここでは、英文法を理解するのに欠かせない、この「句と節」という言葉について説明します。

句と節の考え方

句と節」はどちらも、複数の単語が集まってできたカタマリです。
そして「句と節」の違いは、

  • 」はSVを含まない単語のカタマリ
  • 」はSVを含む単語のカタマリ

だということです。以下の例を見てみましょう。まずは「節」からご紹介します。

節の例

  • He didn’t come (because he was sick).【接続詞becauseが導く節】
    (彼は病気だったので来なかった)
  • I don’t know [when he will come].【関節疑問文(疑問詞が導く節)】
    (私は彼がいつ来るか知らない)
  • I have a friend <who lives in China>.【関係詞節】
    (私は中国に住んでいる友達がいる)

これらの太字の部分は、それぞれがカタマリとなって働いており、それぞれの中にSVが含まれています。こういったものを「」と呼びます。

例えるなら、「」は、骨(S)と骨(V)がくっついて自由に動く(活用する)「関のようなもの」と考えると分かりやすいかもしれませんね。

句の例

  • They go (to school).【前置詞+名詞】
    (彼らは学校に行く)
  • [To swim] is fun.【to不定詞】
    (泳ぐことは楽しい)
  • The girl <playing the piano> is Mary.【分詞】
    (ピアノを弾いている少女はメアリーです)

これらの太字の部分もカタマリとなって働いていますが、こちらの中にはSVが含まれていません。(「To swim」と「playing the piano」の中にはVらしきものはありますが、それに対応するSがありません。)こういった、SVが含まれていないカタマリを「」と呼びます。

句と節の働き

それぞれの句や節は、「名詞」「形容詞」「副詞」のような、1つの品詞と同じ働きをします。当サイトでは、それぞれの品詞を区別して、以下のようなカッコで括って表すものとします。

  • 名詞句/節 ⇒⇒ [ ]
  • 形容詞句/節 ⇒ < >
  • 副詞句/節 ⇒⇒ ( )

名詞句/名詞節

名詞句・名詞節は、単独の名詞と同様に、文の中で「主語」「補語」「目的語」のいずれかになります。以下の3つの例文を見比べてください。

  1. He knows [the truth].【名詞】
    (彼は真実を知っている)
  2. He knows [what to do].【名詞句】
    (彼は何をすべきか知っている)
  3. He knows [that you love him].【名詞節】
    (彼はあなたが彼のことを好きなことを知っている)

これらの太字の部分は、どれも動詞「know」の目的語になっています。つまり、名詞と同じ働きをしています。

名詞句

名詞句になるものは、「to不定詞名詞的用法)」「疑問詞+to不定詞」「動名詞」などです。

  • [To die] is [to sleep].【to不定詞(名詞的用法)】
    (死ぬことは眠ることだ)
  • Do you know [how to bake cookies]?【疑問詞+to不定詞】
    (クッキーの作り方を知ってますか)
  • They stopped [talking to each other].【動名詞】
    (彼らはお互いに話をすることをやめた)

名詞節

名詞節になるものは、「接続詞 that(~ということ)が導く節」「接続詞 whether/if(~かどうか)が導く節」「関節疑問文」「関係代名詞 what, whatever などが導く節」です。

  • [What is important] is [that you are honest].
    【関係代名詞what】【接続詞that】
    (大切なことはあなたが正直であることだ)
  • I don’t know [where he is]?【関節疑問文】
    (私は彼がどこにいるか知らない)
  • They cannot accept [the fact] [that everyone is different].
    【接続詞that 同格の that
    (彼らは一人ひとりが違うという事実を受け入れられない)

3番目の例文「同格の that」が名詞節を導くということについてはちょっと分かりづらいかもしれませんので、別途ご説明します。

形容詞句/形容詞節

形容詞句形容詞節は、単独の形容詞と同様に、名詞を修飾します。以下の3つの例文を見比べてください。

  1. An elephant is a <big> animal.【形容詞】
    (象は大きい動物だ)
  2. An elephant is an animal <with a long nose>.【形容詞句】
    (象は長い鼻を持つ動物だ)
  3. An elephant is an animal <that lives in hot countries>.【形容詞節】
    (象は暑い国に住む動物だ)

これらの太字の部分は、どれも名詞「an animal」を修飾しています。つまり、形容詞的な働きをしています。ただし、単独の形容詞と異なり、形容詞句形容詞節は、名詞を後ろから修飾する後置修飾する)ということに注意してください。

形容詞句

形容詞句になるものは、「to不定詞形容詞的用法)」「分詞現在分詞過去分詞)」「前置詞+名詞」などです。

  • Lend me something <to write with>.【to不定詞(形容詞的用法)】
    (何か書くものを貸してください)
  • Who is the boy <sitting under the tree>?【分詞(現在分詞)】
    (木の下で座っている少年は誰ですか)
  • The picture <on the wall> was painted by my father.【前置詞+名詞】
    (壁にかかっている絵は父によって描かれました)

形容詞節

形容詞節になるものは「関係詞節」です。「形容詞節=関係詞節」と考えて差し支えありません。
※「同格の that節」は、一般的には名詞節として扱われます。

  • Do you know the people <who live there>?
    (そこに住んでいる人たちを知っていますか)
  • Do you know the reason <why he is so angry>.
    (彼がそんなに怒っている理由を知っていますか)

副詞句・副詞節

副詞句・副詞節は、単独の副詞と同様に、名詞以外を修飾します。以下の3つの例文を見比べてください。

  1. She bought the bag (yesterday).【副詞】
  2. She bought the bag (in 2010).【副詞句】
  3. She bought the bag (when she went to Paris).【副詞節】

これらの太字の部分は、どれも動詞「bought」を修飾しています。つまり、副詞的な働きをしています。

ちなみに、副詞が修飾するものは動詞だけではありません。「形容詞」「(自分以外の)副詞」「文全体」など、名詞以外のもの全てを修飾することができます。
【関連記事】名詞・形容詞・副詞の違いとは?

副詞句

副詞句になるものは、「to不定詞副詞的用法)」「分詞(=分詞構文)」「前置詞+名詞」などです。

  • I was surprised (to get his letter)【to不定詞(副詞的用法)】.
    (私は彼から手紙をもらって驚いた)
  • (Being ill), she had to stay in bed.【分詞(分詞構文)】
    (病気だったので、彼女は寝ていなければならなかった)
  • I want to live (in the country).【前置詞+名詞】
    (私は田舎に住みたい)

副詞節

副詞節になるものは、「接続詞 when, because, if などが導く節」「接続詞 whether(~であろうとなかろうと)が導く節」 「複合関係詞 whatever, wherever などが導く節」などです。

  • He was very poor (when he was young).
    (彼は若いときとても貧乏だった)
  • (If you need anything), don’t hesitate to call me.
    (もし何か必要なら、遠慮なく電話してください)
  • (Whether you like it or not), you have to accept it.
    (好む好まざるにかかわらず、あなたはそれを受け入れなければならない)
  • (Wherever I am), I won’t forget you.
    (どこにいても、私はあなたのことを忘れない)

ここまでの内容が理解できた方は、以下の記事で句と節の区別の練習問題をご紹介していますので、是非チャレンジしてみてください。
【関連記事】句と節とは?【練習問題】

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