名著ですが解説が少ないという評判の「基礎英語長文問題精講」の解説を補足しています。本書の解説と別冊の解答・解説をよく読んだ上で、疑問点がある方は是非参考にしてください。
本文
10行目:call on
Whenever anybody calls on a friend in England, the first thing he will be asked is whether he would like ‘a nich cup of tea’.
【和訳】英国で誰かが友人を訪問すると、きまってまず”美味しいお茶を一杯”いかがですか、と聞かれる。
call on は visit の同義語です。
- call on [人]
- call at [場所]
- visit [人/場所]
を区別してください。
20行目:様態の as の否定文
~ although there is no tea ceremony as in Japan, there is a time-honoured ritual which goes with making a cup of tea, …
【和訳】日本とは違い、茶道(のような作法)はないが、お茶の入れ方には昔ながらのしきたりがある。
この as は「様態の as」と呼ばれ、普通は「~のように」と訳します。
例:Do as you like.(好きなようにしなさい)
しかし、注意しなければいけないのは、本文のような否定文のとき。これを、
「日本のように、茶道(のような作法)はないが、お茶の入れ方には昔ながらのしきたりがある」
と訳してしまうと、
- 「日本に茶道がないのと同じように、イギリスには茶道がない」
- 「日本に茶道があるのと同じように(は)、イギリスには茶道がない」
と二つの解釈が生まれてしまい、誤解を招きます。
もちろん実際には日本には茶道はありますので、この文脈では、正しいのは 2 の解釈で、1 の解釈は間違っているということは、ちょっと考えればわかるでしょう。
ただし、このことは、実は文脈を問いません。様態の as を否定文で使ったときは、基本的に 2 の解釈になります。つまり、誤解を招かないためには「~と違って」と訳すのがおすすめ。ここでは、
「日本とは違って、イギリスには茶道はない」
となります。気を付けてください!
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