問題
次の英文の( )に入れるのに最も適当なものを、1~4のうちから一つ選べ
A number of cities, ( ) Manchester, wished to host the 2000 summer Olympic games.
1. adding 2. bearing 3. containing 4. including
[1998 センター試験(追)]
解答・解説
正解 4(including)
A number of cities, including Manchester, wished to host the 2000 summer Olympic games.
(マンチェスターを含む多くの都市が、2000年夏のオリンピックの招致を望んでいる。)
include と contain の区別に関する問題です。「含む」と訳すこれらの単語は、意味的には重なる部分があり、実は正確な使い分けはなかなか微妙です(※どちらでもよい場合もあります)。ここで説明することは、あくまで両者の基本的なイメージと、入試問題に対応する上でのポイントということで理解してください。
使い分けのポイントは以下の通りです。
- A include B. ⇒ BはAの構成要素(パーツ)。Aの一部(一例)がB
- A contain B. ⇒ Aは単なる入れ物(コンテナ)のイメージ(何も含まない状態でも存在できる)
以下の例文を見てみましょう。
- Household duties include cooking and cleaning.
(家事には料理と掃除が含まれる) - This CD contains important data.
(このCDには重要なデータが入っている)
include の例文の方では、「家事」というものを構成するパーツの一部が料理や掃除というイメージです(「家事」は、料理や掃除の他にも育児や買い物などがある)。また、家事とはさまざまな仕事の集合体で、「何も含まない家事」というものは存在しません。
一方、contain の方は、CDは単なるデータの入れ物で、「何も含まないCD」は普通に存在します。また、「CDの一部がデータ」ではありません(「CD」を切り刻んでも「データ」にはならない)。
そこで今回の問題を振り返ってみると、
A number of cities, including Manchester, wished to host the 2000 summer Olympic games.
A number of cities を構成する要素の一つ(一例)が Manchester ということです。オリンピックの招致を希望している都市は他にもいろいろあるでしょう。また「何も含まない都市」は存在しません。よって including が適切となります。
including は前置詞
また、もう一つの考え方として、include が動詞ではなく、現在分詞の including という形で使われていることも一つのヒントになります。
このような including は、元々は付帯状況の分詞構文(~を含みながら)と考えられますが、そこから「~を含んで」という前置詞の用法が生まれました。興味のある人は including を辞書で調べてみてください。前置詞として載っているはずです。今回の問題の場合、現在分詞・前置詞のどちらと解釈してもよいでしょう。一方、containing に前置詞の用法はありません。
もちろん containing ~ という形の分詞構文がないわけではありませんが、見る機会としては圧倒的には including ~ の方が多いです。「構成要素(⇒ include)」なのか「入れ物(⇒ contain)」なのかは考慮した上で、選択肢に including と containing という二つの現在分詞があった場合は、including が正解の可能性が高いと考えてよいでしょう。
まとめ/暗記ポイント
確認問題
次の英文の( )に入れるのに最も適当なものを、イ~ニのうちから一つ選べ
Global issues ( ) environmental distractions, violations of human rights, and ethnic conflicts.
イ. contain ロ. accommodate ハ. conclude ニ. include [2007 法政・理工]
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