different from の意味・使い方、文頭で使える?

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問題

次の英文の(  )に入れるのに最も適当なものを、1~4のうちから一つ選べ

(  ) my father, everyone in my family loves chocolate.

1. Without 2. Beyond 3. Different from 4. Except for

解答・解説

正解 4(Except for)
Except for my father, everyone in my family loves chocolate.
(父を除いて、家族みんながチョコレートを好きだ)

出題者の意図としては、except for と without の区別を問う問題です。except for(~を除いて) は「例外」、または分かりやすい言葉で言うと「仲間外れ」を表す表現で、この文脈では、チョコレートの好みという点で、家族の中で父が例外(仲間外れ)と言えるので、これが適切です。without の方は「~なしで」「~がないので」「~ないと」などという意味で、not having という分詞構文に相当する表現です。

しかし、今回はこれが本題ではありません。ある優秀な生徒が、「except for が正解なのは分かるんですけど」と前置きした上で、「選択肢 3 の Different from はなぜダメなんですか?」と質問してきたのです。「この文を、分詞構文の Being が省略されたものと考えて『父とは違って~』とは解釈できませんか?」と言うのです。恥ずかしながら私はこの問いに即答できず、持ち帰り、ネイティブにいろいろと聞いてみました。その結果、different from について興味深いことが分かったので、今回はこれについて説明します。

ポイント1:different from は別個のものを比較

以下の文をあるネイティブに見てもらったところ…

  • Different from my father, everyone in my family loves chocolate.

絶対におかしい」と言われました。ではどこがおかしいか?と聞いてみると、「『父』は『家族全員(everyone in my family)』を構成する一員だから」とのこと。

なるほど、たしかに different from とは一種の比較表現で、別個のものを比較するという場合に使われます。『父』と『家族全員(everyone in my family)』は別個のものではありませんので、この両者を比較することは論理的におかしいですよね。

つまり、
My father is different from everyone in my family.
(※「父」と「父を含む家族全員」を比較)
という文は誤りですが、
My father is different from everyone else in my family.
(※「父」と「父以外の家族全員」を比較)
とすれば正しくなります。
同様に、例えば
Our culture is different from every culture in history.
という文は誤りですが、
Our culture is different from every other culture in history.
とすれば正しくなります。

例文をいろいろ調べてみましたが、どうやら、different from every … の後には、基本的に else や other を伴うようです。

これが、選択肢 3 の Different from が不可である決定的な理由と言えるでしょう。

ポイント2:different from は分詞構文で使わない

では、

  • Different from my father, everyone else in my family loves chocolate.

とすれば、この文は正しいのか?と言うと、不思議なことに「それも不自然」と言うのです。

そこで、今度は以下の2つの文を見比べてもらいました。

  1. Earth is different from the other planets because it has liquid water.
    (液体の水があるので、地球は他の惑星とは異なる)
  2. Different from Earth, the other planets don’t have liquid water.
    (地球と異なり、他の惑星には水がない)

1 は自然な文ですが、それならば 2 も言えそうなものです。しかし、そのネイティブによると、2 の方は「間違いとまでは言えないが不自然。different は文頭では使わない」と言うのです。

それを聞いて、では文頭でなければどうか?と思い、以下の文を見てもらいました。すると…

  1. The other planets don’t have liquid water, different from Earth.

「それも不自然」とのこと。ということは、文頭云々ではなく、different from は分詞構文で使わないということではありませんか!これは非常に興味深い事実です。もう一つ別の例文も見てもらいましたが、やはり結論は同じでした。しかし、それが何故かはそのネイティブも説明できないそうです。

また、そういう文脈(~とは違って)であれば、unlike を使って以下のように言うのが自然とのこと。

  1. The other planets doesn’t have liquid water unlike Earth.
  2. Unlike Earth, the other planets doesn’t have liquid water.

今回の問題文に関しても、

  • Unlike my father, everyone else in my family loves chocolate.

と言えば自然だそうです。

まとめ/暗記ポイント

いかがでしたでしょうか?今回の質問については私自身も非常に勉強になりました。皆さんも何か質問がありましたら、当ブログのコメントを通じて、遠慮なく質問してください。

  • A be different from B とは一種の    。A と B は     。 
  • be different from any… と来たら、その後は何があるべき?
  • different from ~ は分詞構文で使える?
  • ~とは違って」はどう言うのが自然?
  • B!