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英検

英検二級 面接(二次試験)の対策・コツ

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No.2:イラストの展開説明

以下の問題を例にとって説明したいと思います。

Your story should begin with this sentence: One day, Mr. and Mrs. Ono were talking about their daughter Miki's school festival.

2017年度第1回B

まず心構えとして、英検のこのイラスト問題は、絵も小さいですし、はっきり言って何を言いたいのかよく分からない場合があります。私が問題集をじっくり見てもそうなのですから、皆さんが試験中に限られた時間で読み取る場合はなおさらでしょう。試験官もおそらくそのことは分かっています。大事なことは、的外れでもよいので、とにかく何かを説明するということです。悩んで言葉に詰まってしまってはいけません

出だし:One day ~

イラストの説明に気を取られて、One day ~ を読むことを忘れないように気を付けてください。この問題では、まずは以下を読みます。

One day, Mr. and Mrs. Ono were talking about their daughter Miki's school festival.

1コマ目:1文で説明


まずは1コマ目。セリフを言っている人物について、そのセリフを 〇〇 said to ××, "~". という過去形、且つ、セリフをそのまま読む直接話法で表現します(もちろん間接話法でもよいのですが何かと面倒ですのであまりおすすめしません)。

Mr. Ono said to his wife, "I have a business trip on that day."

to his wife の部分は to  Mrs. Ono でもよいでしょう。ちなみに、直接話法では 〇〇 said that "~" のように that を言うのは誤りで、セリフだけを読めばよいので注意してください。また、say の過去形 said を「セイド」と読む人が多いですが、正しくは「セッド」ですので、これも注意してください。

ト書き

1コマ目と2コマ目の間のト書きはそのまま読みます。

At the school festival, ・・・

2コマ目:2文で説明


このコマでは、何らかの行動をしている人が2人(2組)いますので、そのそれぞれについて1文ずつ計2文で説明します。動詞は、基本は過去進行形で、もししっくり来ない場合は過去形を使ってください。この問題の解答例は以下のようになります。

Miki was singing and dancing on the stage. Mrs. Ono was recording her daughter with her video camera.

最悪、Miki was singing.(または dancing)と Mrs. Ono was recording her. だけでも構いません。

ト書き

2コマ目と3コマ目の間のト書きはそのまま読みます。

That evening at home, ・・・

3コマ目:2文で説明


このコマでも、何らかの行動をしている人が2人(2組)いますので、そのそれぞれについて1文ずつ計2文で説明します。動詞は、2コマ目と同様に基本は過去進行形で、しっくり来ない場合は過去形を使ってください。

Mrs. Ono was doing the laundry. Miki said to her mother, "I want to watch the video with Father."

do the laundry(洗濯をする)は思いつかない人が多いと思いますので、wash clothes でも構いません。Miki の説明については、そのセリフを想像して、直接話法で述べるのをオススメします。ちなみ Father はタイプミスではなく、自分のお父さんを指すときに使う固有名詞的な表現です。

また、以下は別の問題ですが、このように、3コマ目の吹き出しは「発話」ではなく「想像」のこともあります。

2017年度第2回A

上のように「自分で自分が何かをするのを想像」している場合は、〇〇 was thinking of ~ing とするのが簡単です。

Mr. Kimura was thinking of selling their old computer.

ちなみに was thinking to do と言ってしまう人がたまにいますが、これは誤りなので注意してください。

ちょっと面倒なのは、以下のような場合です。

2017年度第2回B

上の場合は、「Ken が Mary のすること」を想像しています。つまり「想像する人」と「何かをする人」が別です。このような場合、もし think of ~ing を使うなら、~ing の前に「動名詞の意味上の主語」を付け加えてやる必要があるということに注意してください。解答例は以下のようになります。

Ken thought of Mary giving the cup to her sister.

この表現を使いこなす自信のある人は、これでいけばよいと思います。あまりしっくり来ない人は、〇〇 was thinking that S would V という「節」の形にするとよいでしょう。この場合、時制の一致をするので、will ではなく would を使うことに注意してください。解答例は以下のようになります。

Ken thought that Mary would give the cup to her sister.

まとめ

  • イラストの内容がよく分からなくてもとにかく何か説明する
  • One day ~. を読むのを忘れない
  • 「1コマ目=1文」「2コマ目=2文」「3コマ目=2文」で説明する
  • コマ間のト書きはそのまま読む
  • 動詞は過去進行形または過去形を使う
  • 1コマ目の話法は直接話法でよい
  • 3コマ目は
    発話」なら、セリフを想像して直接話法(〇〇 said, "~")
    想像」なら、
    自分で自分の行動を想像 ⇒ 〇〇 was thinking of ~ing
    自分が他人の行動を想像 ⇒ 〇〇 was thinking of S' ~ing または 〇〇 was thinking that S' would V'

No.3 & No.4:受験者自身の意見を問う問題

No.3 と No.4 はほとんど同じような問題ですので、まとめて説明します。

No.3 と No.4 の違い

違う点としては、
No.3 は、質問文に対して、まずは I agree. または I disagree. と答えるということ
No.4 は、質問文に対して、まずは Yes. または No. と答え、それに対して試験官が Why? または Why not? と聞いてくること
くらいです。

because ~ で始める

いずれの場合も、その後は because ~ と続け、自分がそう考える理由を述べます。ちなみに旺文社の問題集の模範解答は because ~ とはなっていませんが、ここで答えるべき内容は明らかに「理由」であり、because ~ で始めたほうが、自分の説明を展開しやすいと思うので、私はおすすめしています。

2文で述べる

注意点としては、Because ~ 以降の文は、必ず2文(またはそれ以上)で構成するということです。あっけなく1文だけで終わらせてはいけません。英語では、文章であれ会話であれ、「主張⇒その説明」という形で話が展開されます。まずは1文目自分の主張を簡潔に述べ、2文目で、何でもよいので、相手がそれに対して「なるほど」と思える、説得力を持たせる補足説明をしてください。この発想は自由英作文でも英文読解でも大いに役立ちます。

2文の構成例

とは言え、「2文目で何を言ったらよいか分からない」という人もいるかもしれません。そこで、いくつかのパターンを紹介しておきます。

問(2016年度第3回A No.4)
It is often said that modern life is very stressful. Do you think that people feel more stress today than before?
解答例
Yes. (Why?) Because people these days don't have enough time to relax. They have to work longer to support their families.(1文目の言い換え・具体化

問(2017年度第1回B No.3)
Some people say that it is a good idea for high school students to have part-time jobs. What do you think about that?
解答例
I agree, because they can learn about having a job. That will be helpful for them later in life.(1文目で述べたことの影響

問(2017年度第2回B No.3)
Some people say that students should do volunteer work in their local community. What do you thinks about that?
解答例
I agree, because students can get good experience through volunteer work. For example, they can learn how to make their community better.(1文目の具体例

問(2017年度第3回B No.4)
These days, many people use electronic dictionaries. Do you think people will stop buying paper dictionaries in the future?
解答例
Yes. (Why?) Because electronic dictionaries are small and light. Also, it's easier to look up words. (理由の追加

繰り返しになりますが、何でもよいのです。とにかく、試験官が「よし、君の言いたいことは分かった」と思えるような補足説明をしてください。

自分の本当の意見でなくてもよい

英検の面接は、質問に対して自分の意見を述べることができるかどうかを見る試験です。自分本来の意見に関わらず、自分が答えやすい立場を選んでください。

例えば「我々は自然を守るべきにもっと行動するべきか」という問があったとします。自分の意見が本当は「はい」だったとしても、もしその理由が思いつかなかったら、「いいえ。なぜなら、それにはお金がかかるし、我々はすでに十分に行動しています」などと答えればよいのです。決して『そう答えたら人間性を疑われるかな…』などと考える必要はありません(笑)

簡単な言葉で言い換える

これは No.2 のイラスト説明でも言えることですが、誰しも「本当はこう説明したいけど、その単語が思いつかない」ということがあります。そんなときは、その単語を思い出すことにこだわらず、発想を転換して、別の易しい表現で言い換えてください。

例えば、「そのような場所は、汚染でダメージを受けている」と言いたいとします。Those places are damaged by pollution. と言えればよいのですが、仮に pollution を思い出せなかったとします。その場合、Those places are made dirty.(そのような場所は汚くされている)と言えばOKです。もし、are made dirty という第五文型の受動態が難しかったら、People are making those places dirty. と能動態で表現することもできます。最悪、Those places are dirty. でも構いません。コツは「子供に説明するつもりになる」ということです。日本語であれ、英語であれ、子供に説明するときには難しい言葉は使いませんよね。

覚えておいてほしいのは、我々非ネイティブにとって、自分の言いたいことを100%外国語で表現することはそもそも不可能ということです。完璧な表現をしようとは思わず、どんな形であれ自分の意思を伝えるということを最優先に考えてください。身振り手振りを使っても構いません。実はこういったことは、英検でも attitude(態度・姿勢)という項目で評価の対象になります。

聞き取れなかったら「I beg your pardon?」

No.2 の解説のところでも触れましたが、質問文が聞き取れないこともあると思います。そんなときは焦らず、I beg your pardon? と言って聞き返してください。ちなみに beg とは「請う」、pardon は「許し・寛容」という意味で、直訳的には「(言い直してもらうという私の失礼を)許してもらえますか」というようなことです。他にも聞き返す表現はいろいろありますが、この I beg your pardon? が一番丁寧なので、これ一つを覚えておけば十分です。

ちなみに、このような「聞き返し」は、会話の自然な流れになっていれば減点されないと言われています(2回、3回と聞き返すともちろん減点されます)。

また、これはあまりオススメするわけではありませんが、裏技として、ちゃんと聞き取れてはいても、考える時間を稼ぐためにあえて聞き返すという手もあります。ただしこれをやると、不自然な間が空いてしまう可能性が高いので、多少の減点は覚悟してください。

まとめ

  • No.3 は、まず I agree. または I disagree.
    No.4 は、まず Yes または No。それに対して試験官が Why? または Why not? と聞いてくるのを待つ
  • その後は because ~ と続ける
  • 答えの文はとにかく2文以上(主張+補足説明)で構成する
  • 自分の本当の意見でなくてもよい(理由を言いやすい立場を選ぶ)
  • 簡単な言葉で言い換える(子供に説明するつもりで)
  • 聞き取れなかったら I beg your pardon?

最後に

いかがでしたでしょうか?いろいろ細かいことを書いてきましたが、英検の二次試験で一番大事なことは、生身の人間とのやりとりがスムーズにできるかというとです。黙り込んでしまうのは一番いけません。もし聞き取れないことがあったら聞き返し、うまい言葉が思いつかなかったら、どんな変な言い回しでもよいので、とにかく何かしゃべって相手に自分の意思を伝える姿勢を見せてください。2級の二次はだいたい7割できれば合格で、合格率は8割と言われています。是非自信を持って臨んでください!

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  • この記事を書いた人

管理人

都内の某予備校で講師をしています。受験生の役に立つ情報をどんどん提供していきたいと考えていますので、「この文法が分からない」「こんなまとめが欲しい」など、ご意見・ご要望・ご質問等がありましたら、コメントを通じてお気軽にご連絡下さい。

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